こんにちは、有本です。

大工の棟梁が作っているのが『上棟』に使う飾り物。
最近は、「上棟式セット」として文具店などで売られています。
もともと上棟式というのは、建物の守護神と匠の神を祀って、棟上げまで工事が終了したことに感謝し、無事、建物が完成することを祈願する儀式のことで(「棟上げ(むねあげ)」、「建前(たてまえ)」ともいいます)、魔よけのための幣束(へいそく)を鬼門に向けて立て、四隅の柱に酒や塩、米などをまき、天地四方の神を拝みます。
また地域によっては、餅やお金(硬貨)をまくところもあるようです。
本来は、棟梁自身が建物が完成するまで、災いが起こらないように祈願するものだったのが、現在では建主が工事関係者に気持ちよく仕事を進めてもらうためのもてなしの意味が強くなっているともいわれており、省略するケースも多くなってきました。
当社では、施主さんの希望にもよりますが、大袈裟にはしないにしても大概行うようにしています。
そして、棟梁が作っている「上棟セット」の棟札に上棟年月日、建築主などを書き、棟梁が一番高い棟木に取り付けます。

最終的には、最上階の天井裏にずっと括りつけておきます。
施主さんにとっては少し面倒なことかもしれませんが、これも日本の文化のひとつです。
古臭いことを言うつもりはありませんが、形だけでも行っていきたいものです。
9月に上棟式を行ったこの家も、
もう少しで完成です。
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